CONCEPT
是故聖人不治巳病、治未病
名医は病気の患者を治すのではなく、
未だ病気になっていない人を治す
2200年もの昔、中国最古の医学書『黄帝内経(こうていだいけい)』に、『是故聖人不治巳病、治未病』(名医は病気の患者を治すのではなく、未だ病気になっていない人を治す)と、書かれています。
知らず知らずのうちに病に向かっている状態、未病の状態に気づいて、養生することが治未病(未病対策)です。
日本においては江戸時代に、儒学者の貝原益軒が『養生訓』で未病対策の大切さを説いており、毎日の身体と精神の養生が長寿の秘訣であるとしています。まさに現代の「健康寿命」の考え方を既に提唱していたことに驚かされます。
ここ十数年の間に、すっかり定着した『メタボリック・シンドローム』は、長年のよくない生活習慣により内臓脂肪が蓄積した状態です。そのことに気づかずに同じ生活(偏った食生活、暴飲暴食、喫煙、運動不足、過度の飲酒など)を続けていると、治療が必要な病気につながる、まさに現代の未病です。ところが、高齢者になると、やせすぎて虚弱になるフレイル状態が要支援・要介護の原因となり、これも未病の状態と言えます。年齢に応じて考え方をシフトチェンジして、タイミングに応じた対策(治未病)が必要となってきます。
共通した現代の治未病として以下の8つを挙げておきます。
①からだを動かすこと
②バランスよく食べること
③適切な時間眠ること~お昼寝は30分まで
④日に何度か笑うこと~笑ったふりでもOK
⑤日に5人以上と話すこと
⑥口をきれいにしておくこと
⑦お腹をきれいにしておくこと
⑧深い呼吸をすること